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手紙と星条旗

手紙
スゲー号泣した。泣き映画。ちょっと前まで飲んでた漢方薬のせいで鼻水ズビズバな俺様、目の下にハンカチをスタンバイさせてダバーっと泣きながら見ていたら、涙と鼻水でハンカチが顔にくっつくくらい泣いた。
しかし涙もろい俺様が泣くのはむしろ普通。基本。そして泣けるから良い映画というわけでは全くない。俺は泣きたくて映画を見ているわけではないのだ。
で、映画自体の評価はどうかというと、微妙。ていうか普通? 可もなく不可もなく。
なんつーかこう、泣ける。が、泣ける話であるという意外の感想がまるでない。
話はありきたり、わかりやすく予想の範囲内。驚きも感心も喜びもほとんどない。唯一クライマックスで、玉山が手を合わせている姿だけ感心した。それくらい。

ていうか隣の席に座っているおばちゃんがうるさくて参った。
開始30分くらいのしんみりするレベルのシーンですでに鼻水をすすり、ちょっと微笑ましいくらいのシーンでは声を立てて笑う。マジうるせぇ。あんたはアメリカ人か。
バカコメディやファミリー映画ならともかく、わりと暗めの真面目な映画においてそのリアクションの激しさは異常であり邪魔。
っていうか本編前のCM中で既に目についたフレーズなどを読み上げていた。
あんまりにもうるさいので俺はおばちゃん側の耳にインナーイヤーイヤホンをはめ、その上からほおづえをつく感じに鑑賞した。席は劇場ど真ん中であったので、大変映画の音が聞きにくかった。

しかしそのことが映画の面白さを損なったとは思わない。
あ、あと後半「これからは俺がお前を守るから」というセリフが出てきた時、一気に冷めた。「ええー!? そっちかよ!」と。ウンコだと思った。

父親達の星条旗
まぁまぁ。淡々とした、感傷やいやらしい演出の少ない戦争映画。しかしそのぶん娯楽性も低い(戦闘機から攻撃する画面は格好良いと思ったが。弾が煙り引いて飛んでくのがゲームみたいだ)。
でも(多分)史実を元に作っている事から、感心させられる所は多かった。
艦隊のアホみたいな多さや、戦争のアホらしさ。
以前メルギブソンの映画であったシーンだけど、敵味方が向かい合って整列して、片方が鉄砲ズバーンと打つと反対側の前の列の奴らがダダーっと倒れて、次の列の奴らが前に出る。人間が消耗品。
この映画でもそういうシーンがある。というか戦争って基本そうなんだろうな。兵隊は基本死ぬんだよな。もうアホかと。何やってるんだと。
まぁそれでも闘わなきゃいけない時があるんだろうけど。それこそ硫黄島で死んだ日本兵みたいに。
上陸時の、太鼓をメインとしたBGMが勇ましく、それでいてオモチャの兵隊を思わせて滑稽だった。
その後の戦闘シーンでは音楽が一切無く、タダひたすらアホらしい戦闘、消耗品として死んでいく人間のシーンが続く。スローモーションもなく。
帰還後の場面でも、帰還兵を金のために無思慮に使い廻す政府を特別責めるわけじゃない。ただひたすら事実を述べるだけ。淡々としたこの無演出という演出は良かった。

冒頭で字幕がなっちだと知ってゲーっとなったが、特に不味い訳は無かったというか、悪い印象はなかった。でも「ゲー」っとなるし、タイトルにかぶせて翻訳者名だすのやめたら? なっちくらいじゃねぇの、アレ。

次の硫黄島からの手紙も見に行く予定。

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2006年11月08日 23:13に投稿されたエントリーのページです。

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