ゲームすらやる気がしないので猫を膝の上にひたすらビデオを見ます。
見た順感想。
・デアデビル
イマイチ。ハルクよりは良かったかな?
・パーフェクトブルー
マイナーアイドルから女優への転進を図った主人公が、元ファンからの嫌がらせや女優業での苦難に追い詰められていく話。
萌えを生きる活力にしている俺が、女が主人公であり、萌え所のないと思われる話を見たり読んだりするのは異例の事態です。
でも面白かったよ。普通に。
つかこのアニメのレビューでよく見るのが「この話をアニメでやる必要があるのか」というコメント。上手く完成したものに対してこういう意見はどうなんだろう。俺はアホ臭いと思うんだが。
確かに元々は実写向けの企画だったらしいし、実写でやればもっと面白いものが出来たのかもしれないが、逆にしょっぱいアイドル映画になる可能性も充分にあったわけで(実際5年後に作られた実写版はどうだったんだろうか)。つかこの脚本自体、アニメとしてこの監督に持ってきたから出来たものだし(参考)。
かけっぱなしにしていたら流れた監督インタビューでも言っていたけど、「アニメだから○○」という括り自体が良くわからん。実写で出来る事をアニメでやって何が悪いのか。アニメはそんなに特別なものか? と考える俺が少数派なんだろうな。いや、アニメというだけで拒否反応を起こす人がいるというのはわかるけどさ。出来たものが面白ければアニメだろうが実写だろうがそれで良いじゃん。
絵柄的に時代で劣化しないタイプだし(地味って事だが)、演出的にも悪い点は特にない。妄想や希望として前向きな形に「実写だったら」と語るのは結構だが、後ろ向きにこの作品を貶める方向で言うのはお門違いかと。
関係ないけどこういうビッグネームが絡んでいる作品の場合、感想に「アクションシーンへの拘りはさすが大友」とか「江口キャラは可愛い」とか見るとどうにもこそばゆいな(両名殆ど名前だけ参加らしーby監督)。michigan(PS2のゲーム)でも「私はやっぱり須田作品が好き」とか書いている人がいて、「誰か須田さんは関わってないって教えてやれ!」と思ったが。
ブランド力というかなんと言うか。いや、俺も迂闊に踊らされる方ですが。
・マトリックスレボリューション
例のSF三部作完結編。可もなく不可もなく。
なんつーの。特別クソなわけではなく、かといって何かコレというものがあるわけでもなく。「2の続き」というだけっつーか。
映画として目新しい要素やCGなんかは1で出尽くしたわけで、そもそもストーリーの優れた映画ではないわけだし。こんなもんじゃないかな。
ラストもなんか「まぁ、それっきゃねーわな」というオチではあったけど酷いとは思わなかった。
唯一気に入ったのはネオが怪我する所かな。世界を救おうとする男の苦しみを誰も知らないと言う構図にはちょっと痺れた。まぁあの場合、展開的にあの怪我が必要なだけだが。結果オーライ。
何にせよ続きが気になるなら見ても良いと思う。という程度。ビデオで充分だけど。
預言者のオバちゃんが2と3の間に死んでしまったので、代役にした理由を一応こじつけていたのがなんとも言えなかった。
・ボーンアイデンティティ
海上で漁船に拾われた記憶喪失男が自分の正体を探る話。
スパイモノとか大好きなんで贔屓目に見てるかもしれないが、面白かった。つか格好良かった。
主演のマットデイモン自体は別に好きでも嫌いでもないが、特に最初の格闘シーン、公園でのアクションのキレが凄く良かった。格闘技の違いなのか、俳優の資質なのか、演出の問題なのか、マトリックスのキアヌのへっぴり腰とは天と地の差が。萌えた。
つかこういうスパイとか傭兵とか殺し屋とか、腕と技と機転で苦境を乗り越えていく男が単純に好きなんで。一番好きなジャンルだったりする。
最終的な敵役であるCIAのオッサン(アメリカン・ビューティで隣家の親父やってた人だな)もくたびれた色気があって俺好みであり、ライフル男も好みだった。
とかそういう視点で映画をみても参考にはなりませんか。そうですか。
話自体はイマイチ甘い。謎解きとか一切なく初っ端で主人公の正体がある程度明かされでしまうし、それでいて主人公がいきなり殺害対象となる理由も意味不明気味であり弱い。謎がない上に話調からしてバッドエンドもありえそうにないと来れば、この映画を見続ける理由は、俺のようにキャラ萌えとかアクション萌えとか、あとは「べつに退屈な映画ではないので何となく」程度だと思う。それでもソコソコ面白い映画だと思うけど。
・SWAT
ボーンアイデンティティ同様俺の好きなジャンル。でありながらイマイチ萌えなかったのには幾つか原因が。いや、それでも充分面白い部類に入るけどな。
お話はタイトル通りSWATが主役。警察が偶然捕まえた麻薬王を護送する際に、麻薬王が「俺を逃がしてくれた奴には1億ドルやる」なんて叫んだものだからさぁ大変、という。
まず、SWATならではのカッコイイ見せ場がまったくないとはどういう事か。アクションシーンは「冒頭の命令違反による人質救出(ミスあり)」「訓練風景」「模擬戦」「ショボイ立てこもり対応」「犯人護送」のみ。で、プロフェッショナルによる息を呑む侵入シーンとかがまるでない。ラストも敵に出し抜かれた後結局力押しだし。
次に後半で生きてくる冒頭の悶着、主人公と元相棒との確執が弱い。つか、元相棒が根っからダメ人間であるため、主人公が単に頭の弱いお人よしに見えてしまう。元相棒にもう少し人間味や、2人のすれ違いなんかがあれば、ラストがグッと切なくなったと思うんだが。
あと俺コリン・ファレル好きじゃない。ってコレは関係ないか。すみません。
主人公の同僚が元彼女の兄貴である必要はあったのかな? この設定は特別生かされてるとも思えないし疑問。そもそも彼女の存在と「半年前から変わってしまった」という話自体が生きてないんだけど。
テンポは良く題材も面白くてソコソコ良く出来てるんだけどツメが甘い、って感じか。
麻薬王は妙にハンサムでノリが軽くてちょっと萌えた。
・座頭市
CMとかで印象に残っていたのが村人が踊るシーンだったので、もっとリズミカルでノリの良い五月蝿い映画かと思いきや、いつも通りの北野映画的に淡々としていて、期待はずれというか。いや、北野映画自体嫌いじゃないんだけど、期待していたものと違ったなぁ、と。
というわけでエンディングの祭のシーンが一番好きだったという。
所々で笑いを誘う小ネタは良かったし、北野市も格好良かったけど。
ラスボスはひっくり返しすぎで冗長な感じが少し。
・ジョンQ
(TДT)
スミマセン俺涙もろいんでこういう話とか泣きまくりで。
貧しくとも親子3人仲良く暮らしていた一家。ある日息子が重篤な心臓病であることが発覚し、貧しさ故に手術費どころか治療費も満足に払えず、追い詰められた父親が凶行に…という話。
とにかく主役であり父親役のデンゼルワシントンが良い。ひたすら息子を助けたいと願う善良な、しかし必死な父親感が滲み出いていて泣ける。奥さんに怒鳴られた時の顔とか、暴力男に「これからどうするんだ」と言われたときの顔とかスゲ切ねぇ。
脇の人々も結構いい味出してるんだよな。若くて冷徹な女院長とか、一見軽くて冷血な心臓外科医とか、一所懸命で誠実な小児科医とか(この人好きだ)。その他もどうってことないけど魅力的な脇役が(署長役の人はあの漫画的な顔のせいかいつもあんな役だな)。交渉役の警部補さんは外見だけでキャラクターを説明している部分が多いというか、キャラクター解説のための初期見せ場が少ない気がしたけど。
それと、見ていて主人公に悪意がないとわかっていても、全面的に主人公を支持する知人や群集にはやや馴染めない所があったかな。いや、理解は出来るが、納得できるレベルの人柄描写か、アンチ主人公描写がもう少しあったら良かった。一応犯罪だし、あまりにもご都合に見えてしまう。人質が同情していく下りは充分なんだけど。
あとは冒頭の交通事故をもう少しスムーズに盛りこめれば。あそこに持ってくる必要性はわかるけど、それが理解できるまでは浮きっぱなしなんだよね。
全体的にはまったり泣ける映画だった。
暫く映画もビデオも見てなかったからデンゼルワシントンのも結構溜まってるなー。
・借り予定
デンゼルワシントン祭り(ザ・ハリケーン、タイタンズを忘れない、トレーニング・デイ、アントワン・フィッシャー)、ブルースオールマイティー、28日後、ミスティックリバー、フォーンブース、キルビル、ラストサムライ。
ブルース(略)と28日後がいつ行ってもレンタル中。20本くらいあるのにな。
妄想代理人は入ってなかったよ。