2007年07月19日
[絢爛]さよならを言うひまもなく
終わってしまった。クリアした。
ドランジはお別れの言葉を言ってくれませんでしたよ。
一番仲いいキャラに一言何か言って欲しかったなぁ。
ちなみにEDで甲板に現れたのはなぜかTAGAMIでした。
公式の掲示板ゲームの中のSSで、その後がちょろっと書かれていた(1年半前に)。
公式SSは女主人公を想定したものであり、俺の舞踏とはかけ離れているが、しかしドランジがメインでびっくりした。ドランジってもっと影の薄い存在かと。
どうやらモデルパターンではドランジとヤガミで女主人公を取り合ったようだ。
うむ。俺もヤガミとドランジに振り回されたぞ。数値の上では二人を振り回したとも言う。
ホモサイトの方に俺舞踏補完SSでも書こうかな。冒頭はこんな感じだ。
+ + +
カール・ヨウヘイ・ドラケンは生きる屍である。
人生でもっとも幸せだった1年の後、彼は恋人も、艦の家族も、家である艦も、失った。
何故あの時、命令を無視して出撃しなかったのか。彼はそればかりを考えている。
+ + +
2253年9月15日。カール・T・ドランジにとって、最後の1日。
夜明けの船は恐るべきエースパイロットの力でもって火星から敵艦を駆逐、独立の声明を間近に控えてシーレンを出航し、その直後。
敵影のないはずの火星の海に、第一種戦闘配置のアラートが鳴り響いた。敵は光国人。
水測部よりも早く敵艦の襲来を予期するエースは、いつも通り真っ先に出撃し、その後を追おうと駆けつけたデッキには飛行長であるヤガミがいて、後続の出撃を禁じた。
たとえ大艦隊であろうと、希望号の敵ではない。事実カールが飛行隊に加わるまでの4ヶ月、希望号はたった一機で400機余りを落とした。
だが、しかし──
訝る飛行隊と整備班の頭上で、MAKIが言った。
「希望号、レーダー範囲外へ離脱しました」
「カオルが死亡しました」
+ + +
遺言により、遺体の回収は行われなかった。最も新しい伝説のパイロットは、RB諸共火星の海の藻屑と消えた。
部屋に戻ると机の上には、母の形見のペンダントがあり、だから多分、あの男はハナから死ぬつもりだったのだろうと思った。
なぜかはわからない。だが、時々そんな話をしていた。
「戦争? 俺にとってはゲームだ。ゲームじゃ死なないだろ」
「戦いが終わって、世界が平和になったら、俺は消える。
だから、それまでの辛抱だ」
「俺は死なないけど、でもいつかは死ぬ。
そしたらお前は、誰かいい女でも見つけて、子供作って──
笑ってろよ」
勝手な話だ。向こうから近づいてきて、散々人を振り回して、知りたくもなかったことを教えておいて。信頼も愛情も根こそぎ奪い取り、最後は黙って去っていった。
酷い男だ。
「俺が死ぬまでは預かるよ」と。そう言って受け取ったペンダントはカールの手に戻り、火星独立と共に夜明けの船は役目を終えて、乗員は家族の元へ戻っていった。
戻る場所のなかったカールは、自機・士翼号を譲り受け、それを相棒にしてサルベージ業をしながら、残った時間をやり過ごしている。
稼ぎのほとんどを希望号の回収に回しているが、この広い海で、たった1機のRBの残骸と、そのパイロットを探し出すことは容易ではない。
だが、それで良い。
あんな男の遺言など知ったことか。
そもそも最初から、あの男は気に入らなかった。
再び胸元に戻って行くあてのないペンダントを弄びながら、ふと初めて会った日のことを思い出し、カールは笑った。
笑いはやがて、嗚咽に変わった。
+ + +
新しいスーツの襟には、玉でも女でもなく、共に空を舞う二匹の竜を刺繍してもらおう。そうしよう。
金糸と銀糸で、金の竜と銀の竜だ。
ウホ。これは名案。
投稿者 jeha : 2007年07月19日 21:46
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